大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和50(あ)2052 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における未決勾留日数中三〇日を本刑に算入する。

理 由

弁護人五百蔵洋一の上告趣意のうち、憲法一四条違反をいう点は、記録によるも

原判決が被告人に対し韓国籍を有する外国人であるために差別的取扱をしたと認め

られる資料はないから、その前提を欠き、憲法三七条二項違反をいう点は、実質に

おいて、原審の裁量に属する証拠調請求に関して原審の措置を非難する単なる法令

違反の主張であり、判例違反をいう点は、所論引用の判例は、いずれも本件とは事

案を異にし適切でないから、すべて刑訴法四〇五条の上告理由にあたらない。

被告人本人の上告趣意のうち、被告人は韓国籍を有する外国人であるがために不

当な差別的取扱をうけたとして違憲をいう所論は、記録によるも所論指摘のような

事実は認められないから、その前提を欠き、その余の所論は、すべて、実質におい

て、事実誤認、単なる法令違反の主張であつて、刑訴法四〇五条の上告理由にあた

らない。

よつて、同法四一四条、三八六条一項三号、刑法二一条により、裁判官全員一致

の意見で、主文のとおり決定する。

昭和五一年三月一一日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 大 塚 喜 一 郎

裁判官 岡 原 昌 男

裁判官 吉 田 豊

裁判官 本 林 讓

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!